無  題

 

             石川正一 14才

 

たとえ短い命でも

生きる意味があるとすれば

それはなんだろう

働けぬ体で

一生過ごす人生にも

生きる価値があるとすれば

それはなんだろう

 

もし人間の生きる価値が

社会に役立つことで決まるなら

ぼくたちは

生きる価値も権利もない

しかしどんな人間にも差別なく

生きる資格があるのなら

それは 何によるのだろうか

  

この流れる画面はSHIUNZAN JODOJI WEBSITEの荻さんからお借りしました。

      

 

  

   

生きる価値

 

 14才で「死すべき身」と向き合わざる得なかった正一君は
「人間の生きる価値は何か」と問い続け
「自分に賜った苦難の人生を逃げることなく引き受けること」に生きる価値を
見出して、その24才の人生を命いっぱいに力強く生き切られました。
 
 「人生長きが故に尊からず」というお釈迦さまのお言葉のままに、
生き切り死にきった正一君の深く尊い人生は、
「死すべき身」を「忘れていることすら忘れている」私を気付かしめて下さいます。